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発達障害者と障害について話したのは初めてかもしれない [発達障害]

あおは将来どこで働くのだろうか」、「発達障害者が会社で働くということは」で書いた女の子が、6月1日付でうちのチームに配属されました。

チームの概要を説明するという名目で、30分ほど時間を取ってもらいました。

説明はそこそこにして、「実はうちの子どもも自閉症スペクトラムですよ」と話しました。

「たくさん本も読んで勉強したから、理解はあるつもりだよ」
「教育担当に言いづらいとき、言っても分かってもらえないときは、何でも言ってくれ」
と。

そうすると、「本当にありがとうございます」と言ってくれ、その気持ちを表現できるのは素晴らしいなと思いました。

「うちの子は言葉の遅れもあって、最近は自分の言葉で伝えられるようになってきたけど、まだまだ説明が苦手だ」
と言うと、
「私に言葉の遅れがあったかは分からないけど、自分の気持ちを言語化することがすごく大変だ」
と言ってくれました。

いやいや、しっかり言語化してるじゃん!と思ったけど、
会話に「言語化」という言葉を使うのが発達障害ぽいのかなとも思いました。
他の人なら「言葉で伝える」って言うのかなと。

でも、成長に伴ってそれができるようになってきたということです。
あおもそんな風に成長してくれたらよいと思います。

はたから仕事ぶりを見ると、本当に「一生懸命さ」が伝わってきます。
頑張ってほしいけど、あんまり頑張り過ぎないでほしいとも思います。

「お酒は飲むの?」と聞くと、
「積極的には飲みませんが、誘われたら行くことは嫌いじゃないです。カクテルを飲みます。ビールは飲みません」とのことでした。

ビール大好きいけともさんですが、他人には強要しませんよ。




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発達障害児を病院に連れていくこと [発達障害]

乳歯が抜けていない所に永久歯が生えてきたということで、あか(5歳)が歯医者に行くことになりました。

以前歯医者で口を開けなかった(笑)という伝説を持つあかですが、嫁さんが「今日は口の中を見せるだけだから」と説得して、連れて行きました。

すると、「今日抜いてしまいましょう」ということになって、あれよあれよといううちに、あかだけ診察室に連れて行かれたということです!

俺はここで嫁さんからメールをもらって、
「嫁さんも診察室に入れてもらえなかったのか」
「嫁さんからあかへ一言かけられなかったのか」
ということを思ったのですが、

逆に頼れる親がいない方が、おとなしく治療を受けるのでは、と考えました。
(あかは人見知りだし、知らない大人には言いたいことも言えないし)

すると、やはり平気な顔で診察室から出てきたそうです。

看護婦さんが大げさに褒めちぎっていたのも良かったのかも、とのことでした。

そうなると、得意になってしまうあかさんです。
(成り行きでそうなっただけなのに・・・)

家に帰って、「私、歯を抜いたよ」と言って、あお(10歳)を驚かせました。

ちょうどあおも来週歯を抜くことになっているのです。

ここからが今日の本題なのですが、発達障害児を病院に連れていくことは、その親にとって大変なことですよね。

発達障害児の親であれば、↓こんな経験はあると思います。

IMG_20150520_050818.jpg

あかは親がいなければおとなしく治療を受けましたが、発達障害児であるあおはそうはいかないと思います。

親がいようがいまいが、パニックになれば大暴れするでしょう・・・。

ただ、いま通っている歯医者さんはそういう子どもへの理解があり、ここまでスモールステップでできることを増やしてきました。

あおが5歳のとき、あかと同じことになったのですが、そのときは「まず慣れることから始めて、様子を見ましょう」ということになって、

まず、
「母親と診察室に入って口の中を診てもらう」から始まって、
「口の中に器具を入れる」
「一人で診察室に入る」
・・・
等のステップを踏んで、ここまできました。

5年かかって、いよいよ歯を抜く所まで来たのです。

初めに歯医者に行くきっかけになった場所の乳歯はほどなく自然に抜けました。
(抜くのを5年待っていたわけではないですよ)

さて、今回挿入したマンガは、こちらです。


うちの子かわいいっ親ばか日記〈2〉入学編―自閉症児あやの育児まんが

うちの子かわいいっ親ばか日記〈2〉入学編―自閉症児あやの育児まんが

  • 作者: あべ ひろみ
  • 出版社/メーカー: ぶどう社
  • 発売日: 2006/03
  • メディア: 単行本



「うちの子かわいいっ親ばか日記-自閉症児あやの育児漫画」の第2巻入学編です。

第3巻小学校編まで出ています。

あおより少し年上のあやちゃんの成長を見ることにより、「あおもこんなことできるようになるのかな?」なんて思ったりしてました。




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発達障害啓発週間と世界自閉症啓発デー [発達障害]

4月2日~8日は発達障害啓発週間、4月2日は世界自閉症啓発デーです。

これに合わせてライトアップされたり、イベントが行われたり、という記事は新聞によく載っていますが、知っている人は少ないでしょうね。

俺の職場の近くでも講演会が開催されたので、参加してきました。

講演は、以下の二つでした。

1.ADHD の疾患概念と治療法はいかにしてできあがったか?
2.大人のASD

あおはADHDではないのとまだ子供なので今回は不参加を考えたのですが、もうすぐ職場にASD(自閉症スペクトラム)の女の子が入ってくるので参考になるかと思い、参加しました。

1はADHDの歴史の話から始まり、治療法というか薬の話になりました。

薬を与えるのは抵抗がありますが、薬で改善するというのは少し羨ましくもあります。

2は発達障害の歴史の話から始まり、講演者の杉山先生が子供の頃から診ていて大人になった方の事例が紹介されました。

杉山先生は今年(今年度?)定年退職されるそうです。

毎年開催されているこのイベントの講演の一つは杉山先生だったのですが、来年はもう聞けないかもしれないですね。

発達障害者が会社で働くということは [発達障害]

以前、「あおは将来どこで働くのだろうか?」で、うちの会社の採用試験を受けている発達障害の女の子がいることを書きました。

その子が採用されることになり、昨日入社式に来ていました!

表情は硬く緊張していそうでしたが、普段からそんな表情なのかもしれません。

一人ずつ名前を呼ばれて返事をし、順番に一言ずつしゃべるのですが、まるで自分の子どもを見てるかのように俺が緊張してしまいました(苦笑)

しかし俺の余計な心配はよそに、無事に返事をし、無難な挨拶を何の問題もなくしていました。

総務担当とも問題なく話してたみたいだし、知らない社員は障害者だとは全く思ってもいないと思います。

あおもこのくらいまで成長するのだろうか?という気持ちと、それでもうちの会社では働かせたくないな、という気持ちがごちゃまぜになりました。

うちの会社が悪いというわけではなく、障害に対して全く知識がない人間に囲まれて仕事をすることは、想像を絶するほど大変なことだと思うからです。

2ヶ月の間は総務で研修を受け、うちのチームに配属されるのはその後になりますが、まずは早く環境に慣れてほしいと思います。

発達障害児と法事 [発達障害]

先週の日曜日は、嫁さんのお祖父さんの49日でした。

いわゆる法事ってやつですね。

法事と聞くと、このシーンを思い出してしまいます。
2015032218280000.jpg

自閉症児マンガとして有名な「光とともに」ですが、その第1巻にこのシーンはあります。

光とともに… (1)

光とともに… (1)

  • 作者: 戸部 けいこ
  • 出版社/メーカー: 秋田書店
  • 発売日: 2001/07
  • メディア: コミック



言葉もなく動き回ったりパニックを起こしてばかりの我が子。

普通ではないと思いながら障害を受け入れられず、一度訪問した支援センターもそれっきりにしてしまう母親。

そんなとき、その母親の義父の法事が盛大に行われることになります。

我が子がおとなしくしてられるのか心配な母親。

自分の子供の状況を理解していない父親。

そして、子供はお経にパニックを起こしてしまい、自分の頭を叩きながら泣きわめきます。

泣きながら子供を外に連れ出す母親。

義母からは激しく非難され、父親は近寄ろうともしない。

そして泣いている母親の横で、子供はただ小石をひたすら側溝に落としています。

・・・・・・。

発達障害児を持つ親にとっては、痛いほどにその気持ちが分かる情景です。

法事は、そんな決して騒いではいけない場所の代表として描かれています。

しかし、先週の法事は違いました。

参列は、本当の身内だけ。

施主のご夫婦も優しい。

俺とあおとあかは一番後ろの席で、緊張感なく座っていました。

あおは途中で嫁さんの膝に乗ったり。

そんな様子を知らなかったお義父さん、お義母さんからは「いい子だったね」と褒められるし・・・。

まぁ、パニックを起こしたら外に連れ出せばいいと思っていて、それを許してもらえるとも思ってたから気分的には楽でした。

光くんの法事と先週の法事は、出席者の数も状況も全く違うので比較にはならないけれど、「法事」というものも昔の「厳かなもの」という感じではなくなってきたのかもしれませんね。

お寺なのに畳の上に椅子が用意されていたので、足もしびれなかったし(笑)

佐々木正美先生の講演に行ってきました [発達障害]

TEACCHで著名な佐々木正美先生の講演に行ってきました。

講演の後に、先生からのメッセージということで、話をしていただきました。

先生には3人のお子さんがいるそうですが、そのうち1人が発達障害とのことで、その方(もう成人されている)のことを話していただいた事が大変参考になり、興味深く聴かせていただきました。

講演の中でも先生が繰り返しおっしゃっていたのは、「私は自分の息子がそうだから言うんじゃないですが、発達障害の子、人は好きですよ」という事でした。

発達障害と聞くと人より劣っているように思う人が多いと思いますが、できない事は確かにあるけれども優れていることもたくさんあります。

そして大切なことはできない事をやらせることではなく、優れている事、好きな事を伸ばしてあげることだそうです。

我が家でもあおのできない事につい目が行きがちですが、あおの好きな事を見つけて伸ばしてあげたいですね。
(ゲーム以外で・・・)

あおは将来どこで働くのだろうか? [発達障害]

まだ先のことですが、心配なのはあおの将来です。

普通に考えて俺や嫁さんはあおより先に死ぬわけで、その後あおは一人でやっていけるのだろうか?

あかにその責任を負わすことはできない。

そこで重要になってくるのが、「あおはどこで働くことができるのか?」ということです。

何か人より秀でた一芸を身につけそれで食っていければいいのですが、そこに期待しすぎるわけにもいきません。

「動物を相手にした仕事」や「お菓子の工場」などがいいのかなぁなんて思ったりします。

当のあおは、どこまで本気か分かりませんが、「アクセサリー屋さんになりたい」「理科の先生になりたい」とか言います。

そんなある日、会社が障害者(大学4年生の女の子)の雇用を考えているという話を上司から聞きました。

その障害とは、「自閉症スペクトラム」!

あおと同じなわけです。

その子の特性が書かれた紙には、「大きな音が苦手」「コミュニケーションが苦手」「パニックになることがある」「覚えることは得意」などなど、あおと共通したことが多く書かれていました。

そして後日、その子と会うことになりました。

顔というか表情が何となくあおに似ていて、父親の気持ちになってしまいました(苦笑)

緊張していることが伝わってきて、「知らない人に囲まれて怖いだろうな」「あおには耐えられるだろうか」とか考えてしまいました。

発達障害の人にありがちな声の高さが多少ありましたが、普通に会話ができました。

的確、そして前向きな質問もありました。

たぶん採用することになると思うのですが、できるだけ守ってあげたいと思います。

でもパニックを起こしたときは、どうすればいいんだろう??

あおならギュッと抱きしめてあげますが、その子を抱きしめるとセクハラになってしまうからね(汗)


どの療育がよいのか? [発達障害]

TEEACH」、「ABA」、「感覚統合」と書いてきましたが、ではどの療育が一番よいのでしょうか?

私はこれまでの経験を通して、療育の技法そのものよりも、「親が子どもと向き合う」ということが何よりも大切なことだと感じています。

決して綺麗事ではなく、ビデオやゲームに子どものお守をさせるのではなく(たまにはよいですが)、1日30分でも療育を通して子どもと向き合うことが最も子どもの発達を促すことができるのでは、と思います。

そうすれば、子どもの状況をより理解することができます。

子どもが何を困っているのか分かるようになります。

子どもが何を求めているのか分かるようになります。

子どものために何をすればよいかが、分かってきます。

療育は「親が恥ずかしいと思うことをなくす」ためにやるのではなく、「子どもの生きづらさを減らしていく」ためにやるものです。

子どもが毎日楽しく笑って過ごせるための助けになるべきです。

ネットや本で発達障害に関する知識を収集することもよいですが、子ども本人と一緒に過ごす時間が何事にも代えがたいものだと思います。

発達障害の子どもは周りから理解されないことが多く、自信が持てず自己肯定感が育たないことがあります。

親が子どもと笑って愛情を示すことによって、そんな子どもが「自分はこれでいいんだ」と自信を持って行動できるようになればよいと思います。

感覚の発達を促す「感覚統合」 [発達障害]

そういえば、療育の話です。

いけとものダイエット体験談なんて、どうでもいいですよね(苦笑)

さて、今回は「感覚統合」です。

難しい言葉ですが、簡単に言うと「楽しく体を動かして、感覚の発達を促しましょう」ということになります。

発達障害の子どもは、不器用でうまく体を動かせないことが多いです。

そのため、運動を嫌がる子も多いのですが、「楽しく」というのがポイントになります。

あおは、3歳の頃からリトミックに通っていてもう6年になりますが、嫌がることはありません。

2人の先生もいい人で、大人も子どもと一緒に楽しむことができます。
(いけ家ではこの後回転寿司に行って、ともが生ビールを飲むのが恒例!)

あと、あおはトランポリンにも行っています。

上記で分かると思うのですが、「感覚統合」は「療育」とは少し異なり、「できることを増やす」ことに直接効果があるわけではありません。

でも、家に閉じこもりがちな発達障害の子どもにとって、楽しく体を動かせる場所があるということは、とてもよいことだと思います。

応用行動分析「ABA」 [発達障害]

療育の王道「TEACCH」でTEACCHについて、書きました。

本人が行動しやすいような周りの環境作り(構造化)が、TEACCHの概念と言えます。

それに対して、本人自体のできることを増やしていこうという方法にABAがあります。

ABA(応用行動分析)は、例えばイルカのショーにも使われています。

簡単に言うと、イルカがジャンプを成功したら餌を与える、失敗したら罰を与えるということです。
(罰を与えているのかは知りませんが)

そうすることにより、イルカは頑張ってジャンプを成功させようとします。

これを発達障害に当てはめると、好ましい行動をするとご褒美を与え、問題行動を起こすと罰を与える、ということになります。

これは発達障害に限らず、一般にも行われていて、例えばテストでいい点を取ると何か買ってあげたり、宿題を忘れると廊下に立たせたり、ということになります。

ただ、これを実践するには注意が必要です。

例えば、課題をやらせてできなかったときに罰を与えていると、課題自体を嫌がってやらなくなってしまいます。

しかし、難しく考えずに、ご褒美を与えるということだけを実践していけばいいと思います。

できないときは、手を取ってでも手伝って成功させ、ご褒美を与えると。

課題をやること自体を嫌がられないようにする必要があります。

課題をやらせる以外にも、会話のやりとりにも応用することができます。

我が家では、以下の本を参考にしました。

家庭で無理なく楽しくできるコミュニケーション課題30 (学研のヒューマンケアブックス)

家庭で無理なく楽しくできるコミュニケーション課題30 (学研のヒューマンケアブックス)

  • 作者: 井上 雅彦
  • 出版社/メーカー: 学習研究社
  • 発売日: 2010/04/28
  • メディア: 単行本



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